グスタフ クリムト

日陰の庭

大好き。
中学生か、高校生か…昔すぎて覚えてないけど、
初めて衝撃的に好きになった絵でした。

⬆︎この絵が『接吻』が崖っぷちで、愛の盲目さ、一寸先は闇…みたいなぎりぎりの中で生きているなんてのもテーマの一つだと知るのはずっと後のことです。

⬇︎2019 東京都美術館 クリムト展
にて、初めてお目にかかった『女三世代』

若いお母さんと子どもは平和で癒される、美しい瞬間。
トリミングしたのは私です。

本当は左に裸のお婆さんがうなだれて立ってる
…立ち尽くす…顔も手で覆って。
周りは暗闇。

⬆︎むちむちしたちっちゃな子どもの安心しきった姿、表情。
母子の柔らかな空間に癒やされるのです。

そう思う人が多いのでしょうね。
クリムト展では母子の癒しの部分のみのポストカードがありました。
もちろん、我が家にも飾ってあります。

⬇︎こちらの骸骨さんはオシャレさんでしょ。
『死と生』

⬆︎クリムトが着せる衣装は最高です。
赤い短い棒は何かしら?
構えるポーズがコンパクトで不気味さが増す。

⬇︎カッコいい。
『ヒュギエイア』
ギリシャ神話の健康の維持と衛生の女神さまなんですって。

『ヒュギエイア』
言いにくいし…、全く知らない。

お父さんは死者を蘇生させちゃう超スーパードクターな神、アスクレピオス。
医療のマーク、杖に蛇が巻きついているアレの神さまです。

お祖父さんは有名なアポロン。
太陽、芸術、予言、医療などなどの神。肩書きが多い超エリート神さま。

医療の一族なのね。

ではではヒュギエイアのエピソードをご紹介。
と言っても、お祖父ちゃん、お父さんの様なド派手な物語は無いのです。

お父さんアスクレピオスは蛇の毒を薬にします。
その蛇のお世話をするのがヒュギエイア。
平和で何事もない日常(=健康)を守る女神さま。
なので、皮肉にも『大きな事件(物語)』が起きないことこそが、ヒュギエイアの力の証なのです。

因みに、
蛇は脱皮をすることから死と再生の象徴であり、医療の象徴。
その蛇の毒を薬にする事は知恵を表すのです。

…、
それにしても、エピソードが優しすぎやしませんか?
クリムトの絵の印象からして、ギリシャ神話の女神さま、かっこいい力強いエピソードあると思うじゃないですか‼︎
クリムトは神話のヒュギエイアの中に何を見たのでしょうね。

⬇︎元の絵をご紹介しておきますね。

女三世代
死と生

お花

クリムトの衣装や背景にはいろんな面白い模様がたっぷりで、それを見たさに
『クリムト 原寸大』なる本を持っています。

そんな訳で、お花がよく見えるのです。
クリムトですからね、あんまりハッキリとはわからないけれど、
『デイジーよね』とか『フロックスかしら』とかね。
特にお気に入りは壁画のバラ。
これは本当に素敵‼︎
ベルギーの個人邸ストックレー•パレスの食堂に咲いてます。

アールヌーボー

19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパで流行した『新しい芸術』を意味する国際的な美術運動。
花や植物、昆虫、女性など自然界のモノをモチーフにし、
優雅で自由な曲線を用いた装飾が特徴。

⬇︎ 以前記事にしましたアルフォンス•ミュシャはポスター部門代表。

MONACO•MONTE-CARLO 1897 
モナコ•モンテカルロ

クリムトはアールヌーボーの画家部門代表。
第一回ウィーン分離派展のポスターを手掛けています。

ポスターの右端には知恵の女神パラス•アテナ(分離派の守護神)が立っています。
すごくよく似ているお顔…、

私持ってます‼︎
根津の雑貨屋さんで買ったドイツの切手。
たくさんの古い海外の切手が入る箱の中でピカイチ光って見えましたよ。
お友だちが『ユーゲントシュティール』って書いてあることを教えてくれました。

こちらは、ドイツでのアールヌーボーの活動
『ユーゲントシュティール/Jugendstil』をテーマに西ドイツにて1977年に発行された記念切手のセットです。

1970年代、ヨーロッパではアールヌーボーの時代が見直され人気が再燃したのですって。

左の切手はチューリップをモチーフにしたもの。

以前記事にしましたウィリアム•モリスは19世紀後半、イギリスにて『アーツ•アンド•クラフツ運動』を提唱しています。

その後のアールヌーボーへ大きな影響を与えているのだそうです。

花、植物、虫。
そうそう、チューリップやポピー、アネモネの茎を使った大胆な曲線はお見事ですものね。

『Pimpernel』Wallpaper 1876


タイトルとURLをコピーしました