私が探しているのは西洋楡、またの名を西洋春楡といいます。
武蔵国分寺の万葉庭園で見つけた春楡。
この万葉庭園、先代のご住職が万葉集に詠まれている植物をご自分で収集され、国分寺の境内へ植えたものです。植物毎に看板があり、名前と共に万葉集の例歌を添えて。
訪れる人々に解放してくださっています。
ありがとうございます。

……あしひきのこの片山のもむにれを
五百枝(いほえ)剥ぎ垂れ天照や日の異(け)に干し……
……この片山に沢山ある楡の木の皮を剥いで、よく晴れた日毎に枝垂れるほどたくさん干し……
もむにれ :
百/もも→もむ に変化
百 →たくさん という意味
うん十年ぶりに古文を訳してみたのですが、どうなんでしょう?
乞食者(ほかひびと) :
言寿ぎ(ことほぎ) を生業とした芸能者
この長歌、蟹が塩漬けにされて食べられる痛み悲しみを代弁して詠っているのですって。

春に花が咲くのが春楡/ハルニレ。
秋に花が咲くから秋楡/アキニレ。
日本で西洋楡/セイヨウニレを探せるかな。
book
the elm tree fairy
シシリーのお気に入りの楡の木は何処までも何処までも見渡せる、それにいつも側に居てくれる、どっしりと構えた大きな大きな木なのでしょうね。
日常を見守る優しい『elm/ 二レ』と『elf/ エルフ』
イラストもとても静かです。
追記 : 2025.03.09
春楡の在り処を紹介してくださっているサイトがありましたので、春本番に向けて場所の特定に行きました。

春楡の紹介で場所がわかるようなアングルで写真を提供くださりありがとうございました。

追記 : 2025.05.19
そろそろ行ってみましょうか。
前回は3/9、まだ雑木林が活気付く前。
今回は5/19、様子が一変していました。
雑木林への入り口では

スイカズラの良い香りが。

あんなに開けた印象だったのに、ちょっと怖いくらいに(蛇出てきそうで)。
目的の春楡へ一目散。

この木だった気がする。



怖くてわからない。
春楡の葉っぱって、こんななのかな?
秋楡とは随分印象が違うわね。
初めて見るからわからない。
今日はこれで引き返そう。
家に帰ってから調べてみたけれど、どうやらこの木は春楡ではない気がします。
葉っぱがね、春楡の葉っぱのどの画像とも違うのよね。
特徴のギザギザが無かったのよね。
絶対春楡
追記 : 2025.05.20
もしかして、西洋橅の花は見逃したのかしら。
一縷の望みをかけて神代植物公園に出かけました。
いつものシシリーtreeたちに一通り挨拶をして、ふと
『そうだ、楡の木あるかきいてみよう』
神代植物公園には植物多様性センターがあって、そちらの事務所には植物のスペシャリストさんがいらっしゃいました。
尋ねてみると植物多様性センターに春楡の幼木があるので案内しますよと。
わぁ、嬉しい。

春楡は標高600メートル位までの山地、
秋楡は低山地や河岸、と棲み分けがされていて、

秋楡の葉っぱ、大きさは変わらないけれど、
春楡は幼木の頃は葉っぱは小さいけれど、大きくなるに従って、手のひら位まで大きくなりますよと、教えて下さいました。


大きな大きな木になってねー。