
2025.02.19、ブログ『シャイツァー』にて謎解きの話をしました。
シャイツァーの
『聖書博物誌 / Physica Sacra』の
TAB. DXXXI. / 531枚目の図版
IOB. Cap.XXXVIII. V.31. /ヨブ記38章31節
Orion, ○○○ Cefil. /オリオン座, ○○○ ?
あなたはプレアデスの鎖を結ぶことができるか。オリオンの綱を解くことができるか。
ヨハン ヤコブ シャイツァー
1672.8.2. スイス生まれ。
医者。博物学者。著作家。古生植物学、ヨーロッパ古生物学の創始者。数学、物理学の教授。
◉先ずはわからなかった文字
Orion, ○○○ Cefil. /オリオン座, ○○○ ?
〇〇〇は『כְּסִיל』とヘブライ文字で『オリオン』と書かれている。
『Cecil』はヘブライ語の読みかたが記されていて、カタカナで表すなら『ケシル』。
『オリオン座、オリオン座、オリオン座』
シャイツァーは『オリオン座』と三つの文字で書いておいたのですね。
ラテン語、ヘブライ語、そしてヘブライ語の音を写した文字でね。
謎解き
いよいよ本題の謎解きといきましょう。
◉ヨブ記の絵の装飾枠の左右、
左上から黄道十二星座の始まり牡羊座から乙女座。
右上から天秤、蠍、射手、水瓶、魚、山羊。
山羊座が最後になっていますね。
これが謎でした。
| 牡羊座 | 春分 |
| 牡牛座 | |
| 双子座 | |
| 蟹座 | 夏至 |
| 獅子座 | |
| 乙女座 | |
| 天秤座 | 秋分 |
| 蠍座 | |
| 射手座 | |
| 山羊座 | 冬至 |
| 水瓶座 | |
| 魚座 |
⬆︎こちらが本当の並び順。
表にして、大切なことを書き込みしてみました。
『冬至』といえば以前調べた『暦』の事をおもいだしますね。
暦はキリスト教の大切なイベントとリンクしていますよね。
そして特に冬至はもっとも暗い冬の底から、希望の光が復活するキリストの誕生と関連付けられ、宗教、天文学両面から最高の演出がされたと考えるのはどうだろう?
牡羊座から始まって山羊座で終わり、希望の光の季節がまた始まる。
少し順番は変わっちゃっても、キリスト教の宗教的な流れを重視したの。
だってシャイツァーが描いているのは聖書博物誌なんですからね。
ところで山羊座の山羊、上半身は山羊で下半身は魚?みたいになっている絵もあるでしょ。

この山羊は海山羊/シーゴートといいます。
今から5000年前のメソポタミア文明のシュメールの時代に羊飼いや農民の星結びが始まります。
ねえねえ、『星結び』って素敵な言葉ですね。
星を繋いで星座を作ることをいうのよね。
牡牛、蠍、山羊の原型がすでにあります。
種蒔きの時期や、川の氾濫期を知らせるカレンダーのように使っていました。
3000年前の古バビロニア、アッシリアの時代には天文学者や神官により粘土板に記録されます。
黄道(太陽の通り道/神さまの通り道)に17か18星座がありました。
シーゴートが生まれた時代です。
当時のメソポタミアの季節のサイクルが関係しています。
古代バビロニアにおいて、太陽がこの星座のエリア(現在の山羊座の付近)に達する時期は、ちょうどチグリス・ユーフラテス川の水位が上がり、待望の恵みの水が大地を潤し始める季節でした。
魚(下半身):水が豊かに溢れ、魚が跳ねる『川の恵み・生命力』の象徴。
山羊(上半身):厳しい崖を力強く登っていく『不屈の生命力・向上心』の象徴。
冬の厳しい寒さや乾燥のなかから、
水(魚)の恵みによって、
再び生命が力強く這い上がっていく(山羊)という、
自然界の復活のストーリーをぎゅっと凝縮した姿が、
この海山羊/シーゴートだと言われています。
先ほどお話しした『冬至・復活』のイメージとぴったり合いますね。
2500年前の新バビロニアの時代にバビロニアの天文学者によって一年が12ヶ月であることから360度(太陽の通り道)をきっちり30度に分けて黄道十二星座を確立します。
2400年前にはそっくりそのままギリシャ文明がシステムを輸入し自分たちの神話を当てはめて広めていき、
私たちが今身近に感じる黄道十二星座となります。

